
皆さんは、身近に憧れを抱く方がいますか?
男性でも女性でも構いません。「あのような考え方のできる人になりたい」「あんな風に笑顔の似合う人になりたい」などという存在の方はいらっしゃいますか?
今回のテーマは「憧れの人を持つ(模倣のススメ)」です。
憧れの存在を持つということは、自分を目標に近づけるための大きな手助けとなります。普段の何気ない時間も、常に何かを意識しているとその中身の濃さは変わってくるものです。悩みを持った時にも「あの人だったらこんなときどう考えるだろうか」、「あの人はどれを選ぶだろうか」と、少し冷静に自分自身と向き合えるかもしれません。
目指すものが具体的に見えると、どうしたらその存在に近づけるのかがわかりやすくなります。
私自身も経験があります。
現在「マナー講師」としての私があるのは、あの時隣に座っていた先輩の存在があったからだと思っています。10年近く前になりますが、当時私は専門学校で秘書科の教員をしていました。駆け出しの私は右も左もわからないことだらけ。隣に座っていたちょうど一回り年上の先輩に何から何まで教えてもらう毎日。
でもこれが始まりでした。
先輩は、何を聞いても完璧に、ビジネス書にも書いていないような+αのおまけをつけてすぐに答えてくれました。今でもはっきり覚えていますが、一番最初に感激したのは挨拶状の書き方です。一般的なものは私もそれなりにわきまえていたつもりでしたが、先輩は相手の好みや年代に合った便箋選びから言葉の選び方まで、マナーという一言では言い尽くせない相手への心遣い、思いやりを形にすることを、常に心掛けていました。そのときに改めて、「相手を思うマナー」というものを意識しました。
その他にも
・誰に対してもいつも変わらぬ態度で接する
・どのような状況でも最善を尽くす
・経験に甘えず、常に必要な知識を取り入れようと学ぶ姿勢を持つ
など本当にたくさんのことを学ぶことができました。
今でも仕事をする上で、大事にしていることばかりです。当時の先輩を見て、「いつかはこんな風になりたい」という目標を持ちました。そして、ほぼあの頃の先輩と同じ年齢になった今、私がマナーについて伝えるという仕事に就いていることは、偶然ではないように思います。「出会いはチャンスである」そして、「その縁を見逃さないでいること」の大切さを改めて感じています。自分の存在に意味を持つことを、身をもって教えてくれた方です。
私には娘がいます。
いつか「ママみたいになりたいな」なんて言ってもらえる日を心から夢見て、これからもちょっとしたことで心が温かくなるような「心の通うマナー」を、皆さんに伝え続けていきたいと思います。