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ワーキングマザーへの道
Vol.3 出産退職の機会費用2億円を派遣の仕事で埋める。
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イメージ ワーキングウーマンが妊娠・出産をするにあたって「出産後も働き続けるか」「出産を機に専業主婦になるか」という問題は避けて通れないものです。どちらの選択も大切な家族の為を思ってのこと。しかし、子どもを育てるには育児費用、教育費用など出費は増えるばかりです。妊娠・出産で仕事を辞めることは大きな「機会費用」を伴うことになります。
今回はそんな出産退職後の「機会費用」をいかに派遣の仕事で埋めていくかについて考えてみましょう。

出産で仕事をやめることの「機会費用」
妊娠・出産で仕事をやめることが、大きな「機会費用」を伴うことをご存知でしょうか。
「機会費用」とは、もし仕事を続けていれば得られたであろう収入のことで、それを費用(損失)と見る考え方です。
平成17年度「国民生活白書」の中で、この出産・子育てにかかる機会費用の試算がなされています。

同白書の試算では、結婚して2人の子供をもうけた場合(28歳で第一子を生み、31歳で第二子を生む場合)の女性の働き方として、次の3タイプが想定されています。
  1. 働き続ける(育休制度を利用して同じ企業に復職)
  2. 第一子出産で退職し、第二子出産後に別の企業に再就職する
  3. 第一子出産で退職し、第二子出産後にパートとして再就職する
現実には、「ずっと専業主婦」という選択もありますが、それは試算されていません。
そもそも、大卒女性が定年(60歳)まで働き続けた場合に得られる賃金は、2億5,400万円+退職金2,270万円=2億7,700万円です。
この数字と、3タイプの選択をした場合の比較で見てみましょう。

@育休後復職は▲1910万円
育休制度を利用して同じ企業に復職する場合、生涯所得で見た機会費用は1,910万円となります。 勤続年数の面では休業期間があるため退職金の算定に不利となる一方で、休職しなかった場合と比べて昇給が2年遅れても定年までに着実に賃金が上がっていくためです。



A第二子出産から1年経過後に再就職で▲5880万円
第一子を出産するのを機に退職し、第二子出産1年経過後に別の企業に再就職する場合の所得逸失額は5,880万円。同じ企業に復職する場合と比べ、賃金カーブが下がるとともに退職金も低くなるためです。



B第二子出産6年経過後にパートに出ると▲2億2700万円
パートとして再就職するケースは、第二子出産から1年後の再就職では2億2,100万円、3年後では2億2,400万円、6年後の再就職では2億2,700万円の損失額となります。
パートやアルバイトでは年収が増えていかないためと考えられます。


(以上、グラフは平成17年度版「国民生活白書」より)
 
しっかり子育てしながら機会費用を縮めるには?
 
数字で見てしまうと、妊娠・出産で会社を辞めない選択が、家計にとってはプラスだということがわかります。 一方で、子供にとっての環境を整えてあげたい、あるいは子育てを自分でやりたいと思う人は、機会費用を受け入れなければなりません。子育ての喜びはお金に代えがたいですし、子供にとっても親が近くにいる環境がベストなのもその通りでしょう。しかし、その選択をした途端に、2億数千万円の「機会費用」を負うことになるのです。

いったん子育てのために子供との時間を十分にとる選択をした人の場合、何か資格や技術がなければ、なかなか正社員の仕事を見つけるのは大変です。かといって、パートに甘んじていると、前述のように2億円以上もの機会費用を負うことになります。

そこで、派遣という仕事に注目をすると、この数字を少しでも埋めることができます。 パートだと、時給は800〜900円程度ですが、派遣であれば時給は仕事によって1200〜1800円もあります。仮に1600円の場合、時給800円のパートで毎日6時間働いた場合と比べ、年間(月20日働いた場合)で115.2万円の差になります。もし20年間派遣で仕事をしたとすると、2304万円の差となります。また、年収が130万円を超えると、自分で年金に加入することになるため、将来の年金額もアップします。

扶養控除も段々に廃止されていく傾向にあると思いますので、今後は「扶養の範囲で」といった働き方にこだわり過ぎなくていいと思います。 また、派遣の場合は仕事をしながらスキルアップを図ることもでき、その後の収入アップや、場合によっては正社員への道を検討する際の強みになることもあるでしょう。

主婦の方の再就職の際には、パートで働いて2億円の機会費用に甘んじるも、よりこの機会費用を埋めながら、しかもスキルアップを目指せる派遣で働く選択肢も検討してみてもいいと、私は思います。
豊田 真弓 氏
豊田眞弓
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー。
個人相談や監修・執筆、講師等で活動。 「家計のリスク管理」「人生転機のマネー術」をテーマに結婚・出産、離婚、保障設計、住宅取得、 投資のリスク管理まで幅広く扱う。ライフワークで少子化問題に取り組み、オールアバウト 「子育てにかかるお金」のガイドも務める。 著書に「サラリーマンの家計簿」(実業之日本社)、「年金不安がたちまちなくなる本」 「マイホーム賢い人はこうして買う」(PHP研究所)など。
マネーカウンセリングネットWealth 共同主宰 (http://www.mc-wealth.com/)
 
   
 

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